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【2004年3月号】民主党と古賀・学歴詐称問題―重大なトップの判断ミスを自覚せよ―

民主党・ 古賀潤一郎議員の学歴詐称問題が世間を騒がせた。もともと本人が、自分の過ちを正直に認め、出所進退を明らかにすれば、1日で済んだ話である。最近の犯罪 者は、自分の過ちを他人や世間の故にして甘え回って、世間を騒がせる。マスコミも人権か何か知らぬが、犯罪者のウソに振り回されて、お涙頂戴の演歌をでっ ちあげようとしてむだな時間を空費したがる。もっと責任をもって英断を下すべきである。

バカバカしいようだが、余りにひどい騒ぎ方なので、コメントしておきたい。

まず、筆者の大学体験では、よほどお粗末な学生でも、99%は自分の単位が卒業に足りるか足らないかは自覚しているものだ。後の1%は、入学しながら就 学を放棄したり姿をくらますような輩で、時たま、里心がついて大学に戻りたいというような場合である。TVの評論家の中には、アメリカの大学の制度がわが 国と異なるかのような口ぶりで話すものもいたが、カリキュラムや時間数などの差がかりにあったとしても、大学が課業を単位で計算して、卒業に規定の単位が 必要なことは世界共通である。むしろアメリカは入学に易く卒業に難しい傾向があることもよく知られている。その意味で、自分が規定の単位数を充足したかど うか、卒業できたどうかは、きわめて簡単な自覚の範囲内の問題で、わざわざ渡米して調べるなどということ自体サル芝居とみざるをえない。ところで、これに 右往左往した民主党の菅と岡田コンビもおかしい。2人とも確かに大学は卒業しているのだろうが、この程度の常識がないのは呆れる。「党除籍」かどうかの判 断は機関決定に待たざるを得ないが、少なくとも「重大な過ち」と指摘すべきなのに、「本人はすべき努力をした」として擁護しようとしたのは不可思議であ る。小沢グループへの気兼ねとマスコミに指摘される始末は情けない。さすがに、民主党の若手の反発で処分ができたのが救いである。以前にこの欄で指摘した ように、鳩山を正規の選挙手続きで党首に選びながら、草野球よろしく引きずり降ろして、落選者・菅と、もともと鳩山支持者の岡田が組んだ執行部である。怪 しげな判断が気になる。大橋巨泉なる怪しげなTVタレントをわざわざ党首がカナダに迎えに行って、何の役割も果たさず「潔く(?)」議席放棄、という「人 を見る目の無さ」も思い起こさせる。

ようやく「2大政党に近づいた」などというのなら、もう少し「まともな主体の構築」を見せられないものか。古賀は、テニス・チャンピオン経歴も怪しく、 カネや女にまつわるスキャンダルがボロボロ出て来そうである。にもかかわらず、山拓を出させないためなどというバカげた理由まであげて古賀を守ろうとした 岡田のセンスもどうしようもない。マスコミによれば、菅は徹底した自民党の学歴詐称疑惑の探索を指令したという。どこか狂っていないか─民主党よ。「イラ ク派兵は憲法違反。小泉打倒」と議会でコブシを振り上げたのはよいが、「自衛隊激励」民主党議員連盟30余人が旗揚げして活動を開始したという。どうなっ てんの。自らに厳しく正せ。さもなくば、菅―岡田・民主党はバブルに終わる。(伴)


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