本サイトへ戻る
カテゴリー一覧

【2012年9月号】荒れ始めた韓・中・国内不安が波及しないよう政府は全力を挙げろ

また、中韓の対日不正干渉がうるさくなってきた。いずれも 内政のガタツキを他国干渉で紛らわせようとするものだが、 いささか常軌を逸している。

まずは、韓国の李大統領が突如単身で竹島上陸を敢行 したことと、韓流俳優の多数遠泳によるデモンストレーション。 しかも李大統領は、従軍慰安婦問題に日本政府が積極的でないと非難するだけではなく、「天皇が韓国を訪問したければ、戦前の韓国独立運動の犠牲者に天皇が直接謝罪すべきだ」とまで言い出した。この発言は誰もが奇異に感じるも ので、李大統領からは初めての発言である。天皇訪韓は、も ともと金大中元大統領時代からの韓国側の要請で、日本側 の要請ではない。一国の元首の他国の元首に相当する人物へのここまでの発言は、礼を失するのみでなく、狂気の沙汰かと疑われる。

従軍慰安婦問題は、以前の政権において外交上は片付いた問題。李大統領は、それ以前の韓国大統領と異なって、これら含めて、未来志向で日韓関係の前進を求めてきたはず。ただ、彼は在日の歴史があり、従来国内からの批判もあり、反日姿勢を示さねば困難な要素があり、今日財政を含めて韓国は困難に直面し、半年後に控えた任期終了とともに野党の批判が強く、後継者選びも困難なだけでな く、彼の実兄が巨額の汚職で逮捕された。過去の韓国大統領の大半が退任後逮捕されており、大家族主義の韓国の 政権担当者の周辺に利権が付きまとう慣習からの脱出も困難かもしれぬが、この彼の豹変を疑う論調は多い。韓国野党も批判を強め、彼の周辺の知日派も離れつつあるという。

極東の特殊事情から、従来わが国は韓国の政権には米国と共に協力的で、やや甘い対処をしてきた。それが竹島問題にも反映し、現在もそれが続いている。韓国はそれに関係なく反日行動もとってきた。しかし、今や先進国に仲間入りする経済力を持つ韓国に対して明確にすべきことは明確にする立場が必要である。今回のような問題には、ホットな反応ではなく、冷静に毅然とした関係に持ち込む努力が必要である。韓国の経済危機に当たって5兆円程度のスワップ援助をわが国は常に準備している。この関係等も見直すという態度を鮮明にする必要があるかも知れない。

民主党政権は 自民党以上にこの種の問題に弱腰で、野田政権がすきを 突かれていることも明らかである。消費税問題での自公民3 党連携もよいが、国会運営での野田政権のだらしなさがきわ だってきた。「近い将来」とか「近いうち」で政権与党が言葉の遊戯をしているようなだらし無さが世界から見くびられてい る。内向きの国会運営のやり取りにうつつを抜かすことを早急に克復すべきである。中国もまた重慶トップの破綻以来、 国内不安が高まり、11月の次期トップ選びでも政情不安が強い。それをそらすため、また尖閣諸島への攻勢が強まりそ うである。しかも今回は香港に代替させているのも注目される。野田内閣は中ぶらり的な国内政治不安を早急に克服し て、外交に対して挙国一致体制を確立すべく、早期解散すべきであろう。 (伴)


地球儀 の他の最新記事