本サイトへ戻る
カテゴリー一覧

組合活動事例紹介:ツムラ労働組合(2011)

「組合関与・組合評価BEST10」の組合関与においてベスト10にランクインされている組織のユニオン・リーダーに、現状における組合活動の事例を直接お伺いすることができました。ここでは、ご許可いただきました内容を広く公開させていただき、個々の組合員がメンバーとして関与できる組合活動の展開の参考にしていただきたいと考えています。

玉井光男 中央執行委員長にお話を伺いました。

Q:組合員の、労組や活動への関与について、どのような実感を持っていますか。

5年前の調査時より、組合関与が上がっている実感は正直持っていました。中央大会は代議員制を取っていますが、支部大会は全員大会を行なっています。特に営業拠点における支部大会の比較的若い組合員の参加人数が少しずつですが増えて来ました。新入社員を継続的に取っていることもありますが、中堅組合員が若手を引っ張って一緒に参加しています。年代や部門によっては課題もありますが、組合への理解や必要性を感じてくれているのだと思っています。一方で、ここに来て会社業績も良くなり更なる相乗効果も期待されるところですが、実際には社内で閉塞感を感じていることも事実で、現状に胡坐を掻いていてはいけないと思っています。具体的なアイデアがある訳ではありませんが、現場に軸足を置いた活動が必要と感じております。

Q:ベスト10にランクインされていることに対して、一言お願いします。

組合関与が上がっている実感はありましたが、ベスト10にランクインしたことについては正直驚いています。

Q:組合員の関与アップに向けた現在の取り組みでは、どのようなものがありますか。

あなたの「これやってみたい!」企画の応援

Q:この取り組みの対象や規模などについてお聞かせ下さい。

労働組合は組合員が自主的に運営する組織であり、「やりたいこと」が実現できる組織であることから、自助努力を組合で応援することによる人づくり(経験・体験の蓄積)を目指しています。リーダシップや調整役を経験することで、組合役員の担い手となる人材の発掘や会社組織を横断した組合員同士、従業員同士のコミュニケーション向上を目的としています。

Q:この取り組みへの反響はいかがですか。

普段出来ないことが出来て良かったという感想から、企画者が中央執行委員になるケースもあります。お金の補助は出来ませんが、管理職の方も一緒に参加可能ですので、職場のコミュニケーション向上にも貢献しています。

Q:この取り組みは、今後も続けられるのですか。 応援内容のマイナーチェンジを行いながら継続してきました。最初の1年は厚生活動が多かったですが、ここ最近はエコ活動や職場横断の企画も出るようになりました。今後も継続する予定です。

Q:最後に、組合員意識調査実施の背景、調査結果を実際のアクションに結び付けていく上で有効な点についてお聞かせ下さい。 

背景として、組合活動は誰かがやってくれると思っていたことへの問題意識があり、自分たちの問題であるのに、当事者意識が低かったと思われます。
実際のアクションに結びつける上で調査が有効な点としては、課題と課題の関連性や一見関連が見られない事項についても数値で示されることにより、課題解決の糸口が一つの切り口ではなく多面的に検討できることです。
ON・I・ON2の調査結果の説明や研修により、役員の意識向上や理解は深まります。しかし、組合員一人ひとりまで意識改革を行なうことは難しいし時間が掛かるのも事実です。また、頭で理解しても行動に移すまでに時間が掛かってしまうことも多いです。


組合関与・評価BEST10 の他の最新記事