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組合活動事例紹介:味の素冷凍食品労働組合(2010)

組合関与でベスト10にランクインされている組織のユニオン・リーダーに、現状における組合活動の事例を直接お伺いすることができました。ここでは、ご許可いただきました内容を広く公開させていただき、個々の組合員がメンバーとして関与できる組合活動の展開の参考にしていただきたいと考えています。 

Q:組合員の、労組や活動への関与について、どのような実感を持っていますか。

組合活動とは・・・“自分の働き方や働く環境を自分の力で良くしていくために自分自身が主張をし、主張をする以上は自分自身が自己成長に努め、一人ひとりの自己成長を組織の成長に繋げ、それが永続的な会社の発展に繋がることで、さらに自分の働き方や働く環境が良くなっていく活動”と捉えています。
しかし、それに共感してくれる人たちがまだまだ少ないというのが実情だと認識しています。

Q:ベスト10にランクインされていることに対して、一言お願いします。

光栄ではありますが、組合員一人ひとりの共感を得ることに向けた執行部の努力はまだまだ足りていないと思っています。
ですので、組合員の組合関与(参加率)が高いという捉え方はしていませんし、組合員一人ひとりの温度差も大きいと感じています。

Q:組合員の関与アップに向けた現在の取り組みでは、どのようなものがありますか。

情報開示にこだわり、ホームページや議案書は、読めば誰でもわかるように工夫しています。
訴えたいこと、伝えたいことは文字を大きく、言葉を足して、話し言葉のように丁寧に書いています。その結果、議案書がこれまでの2倍の厚さにまでなりました(笑)。
例えば「春闘」のページでは、職場討議でのみんなの声がどんな流れで会社に届き、回答にまでたどり着いたのか、みんなが関わったところはどこなのか、経過が具体的にわかるようにしています。
何も特別なことをやっているわけではありませんが、日々の活動をしっかりやる、ということは徹底しているつもりです。
特に支部長兼任の中執には、自分の支部の状況はきちんと把握し、主義主張をもって主体的に動いてもらっています。工場の支部であれば、自分たちの工場をこれからどうしていきたいのか、「○○の強化」「△△の推進」などという抽象的な言葉は許されません。予算も前年踏襲ではなく、活動ありきで、腹をくくって申請する、というスタンスです。何事も人任せにせず、自分のことと思うことです。

Q:この取り組みへの反響はいかがですか。

支部の大会における組合員からの質問が増えたりしています。

Q:この取り組みは、今後も続けられるのですか。

今後も継続していきます。

Q:最後に、組合員意識調査実施の背景、調査結果を実際のアクションに結び付けていく上で有効な点についてお聞かせ下さい。

調査のタイミングは会社が分社化し、出向者や中途採用者、新卒者などが増えたりした時期でした。組合としての一体感をどう持たせるか、という課題に対して手を打ちたかったこともあり、調査を行いました。また、純粋に当時の活動の効果など、組合員の反応を確かめたかったこともあります。
取り組みの結果が見えるので、今後の活動のモチベーションにつながると思います。

 


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