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組合活動事例紹介:キッコーマン労働組合(2010)

組合関与でベスト10にランクインされている組織のユニオン・リーダーに、現状における組合活動の事例を直接お伺いすることができました。ここでは、ご許可いただきました内容を広く公開させていただき、個々の組合員がメンバーとして関与できる組合活動の展開の参考にしていただきたいと考えています。

宮部仁志書記長にお話を伺いました。

Q:組合員の、労組や活動への関与について、どのような実感を持っていますか。

 ・調査結果からすると労組全体として“お客様”意識が強いのかもしれませんが、キッコーマン労組の組合員は、根がまじめで、キッコーマンをいい会社だと思っていますし、組合もきちんと活動していると思ってくれているようです。

・役員を一度でもやれば組合との距離は近くなると思います。工場は比較的活動しやすい環境にあり、活動への理解もあります。研究所、営業では役員になりにくいかもしれませんが役員を一度経験すれば組合活動の意義が分かってもらえると思っています。

Q:組合員の関与アップに向けた現在の取り組みでは、どのようなものがありますか。

調査後に活動自体を大きく変えてはいませんが、例えば、広報活動が不十分との結果から、「教育・広報部」を通じた分かりやすい広報を推進しています(広報誌は年4回、担当委員により発行)。何かあるときに出しているニュースでも見やすいようにイラストを加えたりしています。次回調査で効果が現れればと思います。

Q:この取り組みの対象や規模などについてお聞かせ下さい。

専門部が4つあり(①教育広報、②福祉対策、③組織対策、④財政部)、6支部から各1名と中央から2~3人の、計10人程度で運営されています。

Q:この取り組みへの反響はいかがですか。

広報誌が変わることには多少抵抗があるかと思いましたが、比較的若い専門部による、“電車で読んでも恥ずかしくないような”おしゃれな広報誌は職場でもウケているようです。活動を一般の組合員まで浸透させることが今後の課題です。

Q:この取り組みは、今後も続けられるのですか。

活動は続いていますし、これからも終わりはないと思います。

Q:最後に、組合員意識調査実施の背景、調査結果を実際のアクションに結び付けていく上で有効な点についてお聞かせ下さい。

5年に1度意識調査を実施していましたが、自前のものでは不十分だとの問題意識がありました。また、省力化されて人数の減った工場と、構成割合が増してきた営業の意識を知る必要がありました。実際にアクションに結び付けていく上で有効な点は、組合員に何を知らせる必要があるか、組合員が何を求めているかを指摘された点です。実際のアクションに結びつける上で困難なことは、調査結果に多数の項目があり、すべてを活かしきれてはいない点です。



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