本サイトへ戻る
カテゴリー一覧

組合活動事例紹介:豊田自動織機労働組合(2010)

組合関与でベスト10にランクインされている組織のユニオン・リーダーに、現状における組合活動の事例を直接お伺いすることができました。ここでは、ご許可いただきました内容を広く公開させていただき、個々の組合員がメンバーとして関与できる組合活動の展開の参考にしていただきたいと考えています。

吉川浩二書記長にお話を伺いました。

Q:組合員の、労組や活動への関与について、どのような実感を持っていますか。

アンケート実施時期は、リーマンショック直後で、まだ会社や組合員への影響が大きく出る前でした。
リーマンショックの影響後、会社休業、生産の計画停止、年休の一斉付与、勤務形態の1直化、勤務移転、残業規制により、収入の激減(年収ベースで平均2割減)など組合員へは大変厳しい影響がある中で、不満や不安の矛先は労働組合へ向いています。
このような厳しい中でも、全支部一斉レクリエーション行事の開催や、毎月一回の職場会開催などには手を緩めることなく、組合員の参加率も高く保たれています。

Q:ベスト10にランクインされていることに対して、一言お願いします。

評価されるような特段の活動をしていないので、戸惑っています。
現状、組合員との関わりや組織力(展開力)などにおいては、まだまだ目指すべき状態ではなく、よい活動をされている組合さんからヒントを頂きたい。

Q:組合員の関与アップに向けた現在の取り組みでは、どのようなものがありますか。

全員参加の職場トーク活動の例を紹介します。
春の取り組みの時期に、「全員参加の職場トーク活動」を実施し、会社状況や職場状況を把握した上で、今何が必要なのかを組合員ひとり一人が自ら考え行動するものと位置づけています。
また、多くの人と話し合うことにより、全組合員の一体感の醸成・向上が実現し、豊田自動織機の成長を支える強靭な職場、チーム、人づくりに繋がっていくものと考えています。

Q:この取り組みの対象や規模などについてお聞かせ下さい。

対象は全組合員(約11,700名)です。
職場委員(約1,000名)が事務局(司会)運営を担っています。

Q:この取り組みへの反響はいかがですか。

まず、一人ひとりが、会社・職場を取り巻く環境をしっかりと認識できることに結びついたのは大きな成果といえます。
その上で自ら前向きに行動するために、職場で自ら何を目標に行動、実践するべきかが考え、話し合われています。

Q:この取り組みは、今後も続けられるのですか。

はい、通年の取り組みとして、この1年の自らの行動を明確にし、行動に移してもらってます。
具体的には、ポケットカレンダーを作成し、各自の目標を自分で記入。3ヶ月に1回の頻度で、職場会の中で自分の行動を振り返ることを実践していく取り組みが展開されています。

Q:最後に、組合員意識調査実施の背景、調査結果を実際のアクションに結び付けていく上で有効な点についてお聞かせ下さい。

2010年9月に2年ぶりに意識調査を実施しましたが、リーマンショック後の初めての調査であり、働きがいが著しく外発化傾向にあるという問題が明らかになりました。今後どのように内発的要素を高めていくのかについては、非常に難しく感じています。

 


組合関与・評価BEST10 の他の最新記事