アンケート調査
これまで多くの労働組合の調査を設計してきたアンケートの専門家が、調査設計から、アクションにつながる報告会議の実施までサポートします。現在参加募集中の共同調査は下記の通りですが、それ以外の調査についてもお気軽にお問合せください。
セミナー・研修
入門セミナー・調査活用セミナー・公開セミナーは労働組合役員であればどなたでもご参加いただけます。各セミナーのリンク先のページからお申込みください。
オープンセミナー
単組向け研修
研修・セミナーは(株)応用社会心理学研究所(アスペクト)との共催です。
「満足」から「関与」へ
組合役員が一般組合員の声を拾う取り組みは、時に組合員を受け身の「お客様状態」にしてしまうことがあります。
ON・I・ON2(オニオンツー)はアンケート調査を通じて役員だけでなく一般組合員が積極的に活動に参加する参加型の組織づくりを目指します。
参加型組織をつくり、働きがいを高めるためには?
ON・I・ON2調査では、「組合関与」「働きがい」などの指標を用いて労働組合や会社・職場の課題を明らかにし、最終的には調査結果を活かし、参加型組織の再構築や職場の働きがい向上などのアクションにつなげることを目的としています。
組合関与
本来、労働組合とは“自分たちの問題は自分たちで解決していこう”とするメンバーが集まった組織であり、運動の担い手であったはずです。しかし、多くの組織で「今の活動にどれほど満足していますか」などの満足度を尋ねるようなアンケートが行われていく中で、組合に対して“サービスを求めればいいんだ”といった“お客様”化が進行しました。その結果、受け身の組合員が増え続け、労働組合は運動体としての機能を失いつつあります。
組合員の主体的な意識、言いかえれば自らかかわっていこうという積極的な関与意識につなげていくために、組合関与の現状を把握し、今後の活動の方向性を確認します。
働きがい
現在、多くの労働組合で「働きがいの向上」が運動方針やビジョンに掲げられていますが、その中身は処遇や労働条件など、仕事をする上で付随的に与えられる諸条件による「外発的ワーク・モティベーション」に主眼が置かれています。
しかし、人が仕事の遂行を通じて直接的に得られる、楽しさや面白さなど内から沸き起こる「内発的ワーク・モティベーション」も存在し、内発的・外発的両側面が満たされてバランスがとれたとき、「働きがい」のある状態といえます。
この働きがいのバランスは企業業績と連動する可能性も示唆されていることから、働きがいの向上に向け会社に提言するときに、この指標の活用が有効です。
他の組合向け調査と何が違うの?
ON・I・ON2の調査票では「組合に何をしてほしい?」と満足や要求を尋ねるのではなく、「どんなことだったら一緒に取り組みたいか?」を組合員に問いかけます。コンセプトは「組合員をお客様にしない」です。
また同様に、労働組合も国際経済労働研究所にとって「お客様」ではなく、ともに労働調査運動を担い広げてゆく仲間であると考えています。研究所の調査・研究は、参画する仲間を増やし、データを充実させることによって、組合や会社の問題にとどまらず、産業の問題や、より広い範囲の社会問題の解決を目指しています。
単組が参加する調査としては国内最大
仕事に楽しさを感じられないと答えた人が 36.2% これって多いの?――どんなデータも、参考となる基準なしには正しい読み取りができません。ON・I・ON2では全国390の労働組合のデータを根拠に自組織のデータを解釈できます。労働組合のデータがこれだけそろうのはON・I・ON2だけです。※2021年4月現在。これまでの参加組織はこちら
組合とつくった厳選167項目
労働組合と共同で30年かけてつくりこんだ167の共通項目には労働組合が知りたいことが詰まっており、組合活動に必要な意識データを過不足なく取得します。独自項目を追加することで、組織独自の問題を分析することも可能です。
自分たちの調査・運動がつくれる
「調査結果がでたけど、組合員へのフィードバックはどうしよう?」「調査後のアクションが続かない…」
そんなことがないように、調査項目はすべてその後のアクションにつなげるために設計されています。また、報告時に意識調査を活動につなげより良い職場を作る方法をお伝えするため、自分たちの運動をつくることができます。
経営への説得力を持つ働きがいの指標
ON・I・ON2で働きがいの測定に用いている働きがいの指標は会社トップ、人事部門向けのワーク・モティベーション測定調査と同じ技術で測定されています。(※)
働きがいの維持・向上は、働く人自身のためになるばかりではなく会社の業績、安全、組織的不正防止にも深く関連することが近年の研究から明らかになり先進的な経営トップの注目を集めていることから、組合からも「会社がはじめて話を聞いてくれた」との声が寄せられています。※国際経済労働研究所が各調査機関に技術供与しています。
精密な測定
正確な意識調査を行うためには、考慮すべき注意点がたくさんあります。ON・I・ON2では意識調査の専門家が調査設計に携わり、質問項目の作成から、統計分析の妥当性まで社会心理学の考え方に基づいて確認するので、アンケートの実施が職場に与える影響も考慮しながら、職場のリアリティを正確に測定することができます。
アンケート調査実施のながれ
まずは下記フォームよりお問合せください。ヒアリング後、組織の課題や予算等に合わせておすすめの調査内容を弊所担当よりご提案します。ご契約後、
- 調査票設計打ち合わせ :労働組合・国際経済労働研究所
↓ - 調査票確定 :国際経済労働研究所
↓ - 実査(配布回収) :労働組合
↓ - データ作成 :労働組合または入力会社
↓ - 分析および報告書作成 :国際経済労働研究所
↓ - 報告会議実施 :労働組合・国際経済労働研究所
を4か月~半年程度かけて行います。
基本仕様
名称 | 第30回共同意識調査 |
通称 | ON・I・ON2 オニオンツー |
設問数 | 167項目 ※部分参加は約80項目 |
実施形態 | 紙面 / WEB / 紙面WEB併用 |
報告書形式 | PDFデータ 60~100ページ程度 |
報告書概要 | 第1章 調査の目的 第2章 調査概要 第3章 生活意識 第4章 集団・組織観と帰属意識 第5章 コミュニケーション 第6章 組合関与と組合評価 第7章 働きがい 最終章 まとめ |
よくあるご質問
1.共同調査はいつ開催されますか?
ON・I・ON2(第30回共同調査)は、任意のタイミングで参加いただくことができます。これまでの参加組織は、
- 組合ビジョンや中長期計画の策定
- 周年行事
- 人事制度変更等
- 組織拡大
など組織の節目に実施したり、定点調査として活用されています。
2.組合員へのアンケートはWEBで実施できますか?
WEBでの調査も可能です。調査票の原本完成後、調査票印刷から回答のデータ化までは労働組合でご担当いただきますので、必要に応じて、WEBページ構築(WEBの場合)やデータ入力(紙の場合)の協力企業をご紹介します。※研究所では調査票の設計、分析・報告書作成、報告会議での報告を担当します。
※企業等、労働組合以外組織の意識調査も提携企業にて行っております。ご不明の点はお問合せください。
ON・I・ON2 公開講座
意識変革の本質を学ぶ SRC研修コース
◆主催 株式会社 応用社会心理学研究所 ◆後援 公益社団法人 国際経済労働研究所
組織率の低下、組合員の組合離れが叫ばれて久しい現在、多くの労働組合が組合員のニーズに応じた活動メニューを模索し、あの手この手でサービスを行っています。しかしその結果・・・。
実は組合がそのような”サービス機関”となってしまっていることこそが、組合離れをますます助長しているのです。
私たちは、このような現状を“組合に関わる私たち一人ひとりの意識の問題”としてとらえ、組合員の意識を“お客様からメンバーへ”と変革する運動を全国の労働組合の皆さんとともに展開しています。
組合員が組合に対して消極的なのは当たり前ではありません。自分にとって意味のある集団にはむしろ「積極的」に関わりたいと思っています。その潜在的な意識をいかにして束ね、顕在化させるか。意識改革の本質は、ここにあります。
本セミナーは、この「ON・I・ON2(オニオンツー)」という取り組みをご紹介しながら、組合が本来、目指すべき姿は何なのか、組合員の意識変革のためにどのように調査を活用したらよいのかについて、学んでいただくための研修コースです。
1. ON・I・ON2入門セミナー
日時 | 第1回 2023年10月12日(木) 開始13:30 終了17:00 第2回 2023年11月 8日(水) 開始13:30 終了17:00 |
会場 | 第1回 東京(五反田駅徒歩7分) 第2回 WEB(Zoom) |
講師 | 八木 隆一郎 (国際経済労働研究所 専務理事 兼 統括研究員) |
内容 | 集団のメカニズムを扱う社会心理学の視点から、 組合員の意識の現状を解説。労働組合の向かうべき方向性を提言。 |
プログラム | 1 社会心理学についての概論 労働組合を見つめ直すための有効な視点 2 労働組合の現状 組合員の組合離れはなぜ起こるのか? 3 組織改造のための関与と評価 活動につながる意識調査とは? 4 組合員の働きがい 組合員がイキイキと働く条件とは?働きがいと企業業績の関係 5 組合関与の広がり、SRC~運動としての調査研究 満足からエンゲージメント(関与)の時代へ 皆のベクトル合わせで実現する運動の可能性 6 質疑応答 |
2. SRCのための調査活用セミナー
日時 | 第1回 2023年10月24日(火) 開始13:30 終了17:30 第2回 2023年11月16日(木) 開始13:30 終了17:30 |
場所 | 第1回 東京(五反田駅徒歩7分) 第2回 WEB(Zoom) |
講師 | 第1回 向井 有理子 (国際経済労働研究所 研究員) 第2回 依藤 佳世 (国際経済労働研究所 研究員) |
内容 | 意識調査の設計から活用までの基本的な考え方を習得し、組織的な問題解決に役立てるため、調査に関する正しい知識と方法論を学ぶ。 |
プログラム | 1 労働組合はなぜ調査をするのか 2 意識調査の背景 ・社会的現実性 ・意識調査の心得 3 仮説やモデルの重要性 4 意識調査設計のプロセス ・設計フェイズ ・実査フェイズ ・解析フェイズ 5 SRCのためのアクション 6 総括 ※講義とグループワークを組み合わせたプログラム内容です |
「SRC」とは?・・・大勢の人の考えや思い込みによって成り立っている現実を、⾃分たちの⾏動でありたい方向へ変えていく(Social Reality をselfControlする)こと
対象:労働組合 支部執行委員以上(推奨)
1セミナーのみの受講も可能です。
★詳しくは ご案内PDF をご覧下さい。
★申込みは WEBフォーム より受け付けております。
3. ON・I・ON2公開セミナー
ON・I・ON2公開セミナーは、通常年2回 関東・関西にて1泊2日の合宿形式で開催しておりましたが、感染症拡大防止のため現在は実施しておりません。再開の際はHP等でお知らせいたします。
セミナーに関するお問い合わせ先
株式会社 応用社会心理学研究所(アスペクト)
〒540-0031 大阪市中央区北浜東1-8 北浜東森田ビル5階
電話 06-6941-2171 FAX 06-6941-2081
E-mail seminar2_at_aspect-net.co.jp “_at_”を”@”に変換してください
テーマ
労働運動そのものがかつての勢いを失った今日、労働組合は、組合員のための”サービス機関”の性質を強くしがちです。しかし、労働組合は本来サービス機関ではなく、組合員が本当に何とかしたい問題、叶えたい夢を実現するために、同じ志を持つ人たちが集まって運動を広げる、そのためのステージです。
研究所では「組合への関与」を軸に組合活動を再点検し、組合員が受け身の”お客様”ではなく、主体性を持った”メンバー”として参加し関わる「参加関与型組織」の考え方を発信しています。
そしてそれは、職場内外の問題を人任せにせず、自分たちの職場や会社、地域や社会を自分たちで良くしていこうという組合員を増やしていくことに他なりません。
講演では、そのためにどんなことができるかをお伝えするとともに、組合員の働きがいなどの、労働運動から生まれた研究成果について、全国約390組織、230万人のデータをもとにご紹介します。
対象者
組合役員 ~ 一般組合員
対象者の経験に合せて身近な事例でお伝えします。
時間
1時間 ~ 4時間程度
時間を十分に取ることにより具体的事例を交えてわかりやすくお伝えすることが可能です。
活用場面
新任役員・職場委員向け研修として
そもそも運動とは?団結とは? 労働組合の存在意義や可能性を再確認します。
新しい期のKick-off、組合ビジョン作成の機会に
組合の可能性を最認識することで行き詰まり感を打破し、これからの労働組合のあり方を改めて考えるきっかけを提供します。
意識調査配布前の勉強会として
配布回収の担当者や回答する組合員を動機づけ、回収率向上を図るとともに、結果をアクションに繋げるための下地作りをします。
本WEBページについて
労働組合向け 調査・研修ご案内WEBページは、はじめて国際経済労働研究所の調査に取り組む組合への情報提供の目的で準備しており、従来の研究所WEBページと一部表現の仕方が異なる部分がありますが、運動として調査への参画を求める研究所のこれまでのスタンスを否定するものではありません。
国際経済労働研究所は、今後も研究所定款3条に基づき、労働組合へ単なる調査サービスの提供を行うのではなく組合とともに運動として「労働運動をはじめとする社会運動に資する調査研究」に取り組みます。