活動レポート

調査運動のオルグ――共同調査に参画する仲間集め――にたずさわる吉浜と宮田が、日々の仕事のなかで思うことを発信します。社会のこと、労働組合のこと、様々な"運動"のこと。日々感じることを軽やかに楽しく伝えられたら、という試みにご期待ください。
もう20数年以上前、この研究所に関わりだして初めて「社会的現実 ソーシャル・リアリティ」という考え方を知りました。
例えば、今は「労働組合は執行部が仕事として頑張るもので、組合員は組合費というお金を払ってその代わりに執行部からサービス(ご利益)を受けるもの」というリアリティがある、学校のクラスでも「あいつはいじめてもいいヤツ」というリアリティができるといじめられてしまう、「こいつはいじめのリーダーだ」というリアリティができるとその人の言うことを聞かないわけにはいかなくなってしまう。誰がそうしなければならないと決めたわけではないのに。
「みんながそう思い込んで行動するから、その現実が出来上がる」。その考え方で周りを見渡したりテレビを見たりしていると「あれもそう」「これもそう」と目につくものです。
ある日の深夜、テレビを見ていると、ある地域では「横ハンシルバー」なる自転車がダサいという話題が取り上げられていました。いわく「自転車のハンドルがいわゆるママチャリ型ではなく横一直線型で、かつ色がシルバーだと、ダサい」。なんだそりゃ。ある中学生が、別の地域から移住してきて「横ハンシルバー」の自転車を買ってしまった、という話でした。
どーでもいい。そのリアリティの中にいない我々にとってはどーーーーでもいい話です。しかしそのリアリティの中にどっぷりつかっている彼らにとっては死活問題です。
笑い話に聞こえるかもしれませんが、同じようなことが日本全国、大人の世界でも起こっています。
・仏滅に結婚式を挙げるのはよろしくない
・あのお局様の言うことは(理不尽だと思っても)きかないといけない
・男性で育児休暇を取るやつは情けない
・女性社員が来客にお茶を出すのが当たり前
「横ハンシルバー」と同じです。それ、本当ですか?
これがソーシャル・リアリティであり、勝手に決められたリアリティに踊らされることなく、「自分はこう思うと考えること」が必要、そして今ある現実を変えていくことが必要ということに気づいて、私自身はめちゃめちゃ視野が広がった気がしました。
さてここで、皆さんもその視野の広がりを体感してみませんか?
今年のダブルインパクトの決勝に出る漫才コンビ・TCクラクションの「ダブルピース」というネタが、たった6分ほどのネタの中でめちゃくちゃきれいにソーシャル・リアリティが何度も転換します。ぜひ体感してください。
オルグ 宮田美奈子
※コラムの内容は研究員個人の見解です。
必ずしも研究所全体の考えを代表するものではありません。
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