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時系列ライフパタンの7類型

<第1類型>

外発的私生活型:34.5%

この類型は、第1軸では「仕事」以外にウエイトをおき、第2軸では「家庭」、第3軸では「外発的私生活」、第4軸では「余暇」というように、他の類型と比べても、仕事以外の3領域に対するウエイトが高い点が、大きな特徴となっている。特に"生きがい・楽しみ"については、3領域に対してバランスよく配分している点も特徴的。また、「仕事」への"時間"の配分が一貫して高いだけではなく、一般的には少ない「仕事」に対する"生きがい・楽しみ"の配分が、他の類型と比べて高いことも考えると、内発的仕事型のパタンともいえる。この類型に属するサンプルは全体の約3分の1を占めていることから、7類型の中ではもっとも多数派のライフパタンであるといえる。

第1類型 外発的私生活型

<第2類型>

外発的私生活型:32.2%

第1軸が「仕事」、第2軸は「社会的ミドル」、第3軸は「外発的仕事」、第4軸が「家庭」であり、第1軸から第3軸まででは「仕事」への配分が高い一方で、第3軸と第4軸では「家庭」などの仕事以外への配分が高い傾向がみられる。ただ、この類型では、下図に示すように、仕事に対する"時間"の配分は高いが、"生きがい・楽しみ"の配分は、20代後半以降「仕事」よりも「家庭」に置かれており、仕事に対する関わり方は外発的であるといえる。この類型に属するサンプルも3割強を占めており、第1類型とともに、多数派のパタンといえる。

第2類型 外発的私生活型

<第3類型>

仕事偏重型:8.2%

この類型は、第1軸が「仕事」、第3軸が「外発的私生活」というように、内発的な"生きがい・楽しみ"の面についても圧倒的に「仕事」への配分が高いパタンである。したがって、「仕事偏重型」と呼ぶべき類型であるといえる。下図をみると、どの年代も"時間"の配分はもとより"生きがい・楽しみ"の配分でも「仕事」が独走している。

第3類型 仕事偏重型

<第4類型>

ミドル転換期型:5.6%

この類型は、第1軸では「仕事」、第2軸では「家庭」、そして、第4軸でも「家庭」というように、一見、仕事・家庭バランス型のようにもみえる。しかし、"時間"および"生きがい・楽しみ"の配分をみると、非常に興味深い傾向をもつ類型であることがわかりる。"時間"の配分では、20代から30代後半にかけて「家庭」にかなり配分されているが、40代前半から急に配分されなくなっている。"生きがい・楽しみ"の配分では、この傾向はより顕著で、30代後半まで大きく「家庭」に配分されていたのが、40代ではまったく逆転して、大きく「仕事」に配分されるようになる。このような大きな変化は、他の類型にはみられず、この類型の大きな特徴となっている。この類型に属する人は、30代から40代にかけての中年の時期に、何らかの転換期が訪れたと考えられる。

第4類型 ミドル転換期型

<第5類型>

家庭偏重型:7.1%

この類型は、第1軸では「仕事」以外の領域、第2軸では「家庭」への配分が高くなっていることから、「家庭」に偏っているパタンであるといえる。"時間"と"生きがい・楽しみ"の総合指標のグラフをみると、20代前半では「仕事」「家庭」「余暇」のバランスが比較的とれているが、それ以降の年代となると一貫して「家庭」に偏重していることがわかる。

第5類型 家庭偏重型

<第6類型>

地域・社会配分型:5.6%

この類型は、第1軸が「仕事」以外の領域、第2軸では「社会的ミドル」となり、比較的「地域・社会」への配分が高いパタンとなっている。若い時期から「地域」に比較的高いウエイトが置かれ、40歳代後半には「余暇」とほぼ同等のウエイトがおかれるまでになる。一方、「仕事」へのウエイトも比較的高く、"生きがい・楽しみ"の配分をみても、40代までは内発的に仕事をしている傾向がみられる。ただし、40代以降になると「仕事」のウェイトが低下するとともに「家庭」へのウェイトが高まり、両者がほぼ同等になる。

第6類型 地域・社会配分型

<第7類型>

余暇配分型:6.8%

第3軸が「外発型仕事」、第4軸が「余暇」というタイプで、特に「余暇」へのウエイトが高いのがこのパタンの特徴となっている。この類型で特徴的なのは20代前半の時期で、他の類型に比べて、「余暇」への"時間"の配分がかなり高く、相対的に「仕事」への配分が低くなっている。その後は"時間"的には「仕事」に配分せざるをえないものの、"生きがい・楽しみ"についてはやはり、比較的「余暇」への配点が高くなる。30代、40代前半には、さすがに「仕事」や「家庭」が「余暇」をやや上回りますが、40代後半になると再び「余暇」へのウエイトが高まっている。

第7類型 余暇配分型

本研究はライフパタン研究会における成果です。研究会のメンバーとその成果を共有します。使用データは、(社)国際経済労働研究所の第37回共同意識調査(ONION3)によるものであり、その使用に当たって研究所の許可を得ています。ライフパタンの算出アルゴリズム(3相因子分析)については名古屋大学大学院の村上隆教授のご指導を受けました。記して感謝いたします。


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