社会心理研究事業部
業務内容

本研究事業部では社会心理学的視点から、労働組合の支援活動を行っています。
組合を「参加関与型組織」として再生させることを目的としたON・I・ON2プロジェクト(意識調査・研修)をはじめとし、労働者の働きがいに関する問題(働きがいプロジェクト)や、生きがいに関する問題(ON・I・ON3プロジェクト)にも積極的に取り組み、多くの労働組合より高い評価を得ています。また最近では、労働組合だけでなく、従業員の働きがいや生きがいに関心の高い企業と共同で調査、研究も実施しています。

共同調査としてのON・I・ONシリーズ

社会心理研究事業部では、組織への参加と働きがいなど、共同のプログラムをもとに多角的に迫る 「ON・I・ON」シリーズを発信してきました。 「第30回共同調査 ON・I・ON2」については、1990年の発信以後も労働組合からの参加要望の声が高く、現在まで調査を続けています。経年比較、定点観測的調査として位置付けて参加される労働組合も増えています。 わが国の代表的労働組合を中心に広がって、2018年現在の参加組織人員は230万人を超える規模となり、ますます重要度を増しています。

●第28回「ON・I・ON 」―― 意識の世代間格差と労働組合への帰属意識
●第30回「ON・I・ON2」――働きがいと帰属意識
(参加組織人員:120万人 現在も継続中)
●第44回「ON・I・ON3」――生活意識総合調査(募集中)

ON・I・ONとは

ON・I・ONとは 人々のライフ・パターンが多様化し、それに伴って個人のニーズも多様化しています。従って単一の集団や組織(村や会社)に所属することで、各人のニーズを満たしていくことには限界があります。むしろ、集団や組織などに多重に関わることによって、ニーズを満たし、個人としてのアイデンティティを確立していく時代になってきたといえるでしょう。集団や組織の側からすると、メンバーの多様なニーズを全て満たすことは不可能です。それぞれの組織集団の機能や目的をはっきりさせ、他の集団との差別化を図ることによって存在意義を明確にすることが必要となってきています。「ON・I・ON」というのは、このような多様化の時代の、集団と個人との関わり方を表す概念です。一人の私(I)が、組合も ON、会社もON。仕事もON、私生活もON。個性豊かな個人が、それぞれのニーズに応じて必要な組織や集団を組み合わせ、関わっていく時代の、組織としてのあり方を考えていきたいと思います。

■ON・I・ON2
■ON・I・ON3
■働きがい

■社会心理研究事業部研究者ネットワーク