【6月29日】総会記念講演「労働組合と難民問題 」のご案内

公益社団法人国際経済労働研究所 第50期総会後、
認定NPO法人 国連UNHCR協会 理事長、東洋英和女学院大学大学院 客員教授、
滝澤三郎氏をお招きして、記念講演を開催いたします。

講演テーマ

労働組合と難民問題 ~難民問題から日本の社会、労働を考える~

  • 日時:2016年6月29日(水) 午後3時15分~5時15分
  • 場所:大阪府立労働センター(エル・おおさか)7階 709号室

 

講演内容

労働組合と難民問題、両者には接点がないように見えますが、本当にそうでしょうか。
日本では、近年難民申請者の数が急増し、2015年には7,586人、うち認定数はたったの27人で「難民鎖国」との批判があります。ただ、日本に来る難民申請者の大半は東南アジア諸国からの「経済難民」であり、15,000人が難民認定の結果を待つ間、非正規労働者として働いています。日本の難民問題も、ドイツなどの海外と同様に、移民・外国人労働者問題と絡んでいるのです。

日本に来る「本当の」難民はごく少数ですが、その理由は、日本での雇用が不安定で将来の見通しが立たないからです。働く者が希望を持って生きられることを目指すという点で、難民政策と労働運動は共通の目標を持ちます。母国の保護を受けられないまま、寄る辺なき生活を強いられる難民を各国の政府と市民が国際的連帯の精神で守るのが難民の国際的保護ですが、それは国際的な労働者の連帯とも重なります。労働組合の国際的な社会貢献、さらに身近な所では、研修生や工場技能職として日本社会を下から支えて働く外国人労働者の組織化と人権の保護も、今後の課題となりうるでしょう。

本講演を通じて、難民について理解するとともに、日本の社会や労働のあり方、そして労働組合として何ができるのかを、難民問題のスペシャリストである滝澤三郎氏と一緒に考えましょう。講演はインタラクティブに、参加者の皆さんにも投げかけながら進めていく予定です。

講師のご紹介

滝澤 三郎 氏
(たきざわ・さぶろう)

 東京都立大学大学院博士課程を経て法務省入省。カリフォルニア大学バークレー校MBA取得後、1981年国連ジュネーブ本部へ。UNIDO(国連工業開発機構)財務部長などを経て、2002年から06年までUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)ジュネーブ本部財務局長。07年から08年8 月までUNHCR駐日代表。国連大学客員教授、東京大学大学院総合文化研究所特任教授、国際基督教大学大学院講師などを経て現職。アメリカ公認会計士。専門分野は難民・移民問題、国際機構論。現在の研究テーマは「日本の難民政策」。

★詳しいご案内、お申し込み書はこちら(PDF)をご覧下さい。

★お申し込みは、上記申し込み書に記入の上、
  
    FAX(06-6943-9540) または seminar@iewri.or.jpまでお送りください。

 ★講演後、交流会を開催します。詳しくは上記ご案内をご覧ください。
 ★お問い合わせは、公益社団法人国際経済労働研究所  (TEL 06-6943-9490)までお願いいたします。