【2017採用】所員からのメッセージ

皆さんこんにちは。当研究所研究員採用に関心をお持ち頂き、ありがとうございます。

「研究所のご紹介」では、研究所の独自性や魅力について、詳しくお伝えしました。ここでは、所員からみた研究所の魅力・可能性と、どんな人と一緒に働きたいかをお伝えしたいと思います  

◆私の入所経緯と現在の仕事

私が入所したのは2011年4月で、6年が経過しました。新卒では関東の別の会社に就職しましたが、結婚を機に関西に戻ってきました。正直なところ、研究所の名称から、「安定した組織なのでは?」という、いわゆる役所的なイメージをもっていましたが、会社説明会の話を聞いて、まったく違うということが分かりました。同時に、「こんな研究所が、日本に、しかも関西にあるんだ!」という衝撃を受け、志望度が大きく上がりました。「共同調査」「共同研究」という形で、独自性の高い生きた調査研究をしていることがとても魅力的で、仕事を通じて、本当に社会をよくするということの一端を担えるのではないか、そう思いました。


現在は、情報公開担当として、研究所の情報公開全体の戦略立案・ 機関誌やウェブサイトの編集に加え、 事業部の研究員を兼任し、調査や各種研究プロジェクトにも携わっています。

◆研究所の魅力~膨大なデータと社会に役立つ調査研究

「労働調査運動」だからこそ実現できることはたくさんあり、まだまだ可能性は大きいと思っています。例えば調査研究については、次の①②のような特徴があります。

①数百万人の従業員データの蓄積があり、これを用いて調査研究ができる
この小さな研究所には、実は日本を代表する企業や労働組合の従業員の膨大なデータが蓄積されています(参考:ON・I・ON2参加組織一覧)。このデータは、営利企業ではもちろんのこと、研究目的であっても集めるのは非常に困難なものですが、「労働調査運動」を展開している研究所ではそれが可能になっています。

②“研究のための研究”ではない、社会に生かせる調査研究の実践
私たちの行う調査研究は、分析をして終わりではありません。大切なのは、その結果を今後の行動にどう生かすのかということです。研究所の調査研究には主に労働組合が参加し、今後の運動や経営への提言を行っています。労働組合は国内最大規模の働く人の集団で、ほとんどの大企業にあります。このような、いわばエリートサラリーマンの集団ともいえる組織が本気で変われば社会は変わるはずです。このように、研究所の携わる調査・研究は社会と実際につながっています。

皆さんが実際に入所されたら、このようなデータを扱って仕事を行います。例えばビールや大手流通など、業種によってはライバル社すべての従業員データがそろっているということも珍しくありません。他の機関(調査会社など)では、競合他社のデータを扱うのは非常に難しく、このようなデータを扱える機会はめったにないと思います。また、各産業を代表する企業の従業員のデータもあります。データを扱う高い意識が必要なことはいうまでもありませんが、ここからしか得られない知見がたくさんあるということが、分かってもらえるのではないでしょうか。

◆入所後の仕事とやりがい

研究所は、非常に独自性が高いシンクタンクですが、世の中にはあまり知られていません。情報公開の担当としては、研究所の認知度を高めること、調査研究の知見を広く社会に還元することを今後一層重視して取り組んでいきたいと思っています。以下では、これまでの私の仕事を一部ご紹介します。

取材と取材を通じたオルグ

機関誌で連合(労働組合のナショナル・センター)と産別組織(同じ産業に属する労働組合が集まった組織)への取材を企画しています。春闘インタビューは毎年の企画として定着しました。取材を通じて、労働調査運動の意義や研究所の役割を理解してくださる組織、応援してくださる方々が増えていくということがとても楽しく、やりがいを感じています。産別組織だけではなく、個別(企業別)労働組合や研究者などにも積極的に取材に行き、これらの機会を通じてオルグする(共感を得て仲間になってもらう)ことを目指すと同時に、私自身が取材者からも大きな影響を受ける(ある意味オルグされている)という循環が生まれ、研究所の役割や独自性を再認識しています。

ON・I・ON2プロジェクト
理念やコンセプトの詳細は、ウェブサイトを参照してください。まずは労働組合に出向き、理念に共感してもらい、プロジェクトへの参加を呼びかけること(オルグ)から始めます。プロジェクトを通じてその労働組合の成長や変革を感じられると嬉しいですし、職場内外の問題解決を他人任せにしない、自らかかわる参加関与型の組織や組合員が増えていくということの社会的意義は大きいと感じています。

そのほか、各種研究プロジェクトは、研究者ネットワークとの連携やデータの蓄積を生かし、常識に挑戦するような新たな知見を得ることができる、他の機関では絶対にできないような利害を超えた議論ができる、といった特徴があります。中には、知見を生かして社会的運動として展開しようというところまで深化しているプロジェクトもあります(日本の強み・弱み―その「仕分け」研究プロジェクト)。さらに、研究員は、自身で新しい研究プロジェクトを立ち上げることも積極的に認められています。労働組合と研究者とともに運営する研究プロジェクトは、労働組合を巻き込んだボトムアップでの運動につながる可能性が高く、その影響力は、社会にとって決して小さくありません。オルグやプロデュースの力が必要ですが、とてもやりがいがあると思います。

ここで紹介したことは、私が携わっている仕事のほんの一部です。様々な場面で、研究所が取り組むべきこと、研究所にしかできないことがまだまだある、ということに気付かされ、夢中で走っている状態です。どんどんのめり込んでしまって、「仕事って楽しいものなんだな」と感じています。

みなさんは、仕事に対してどのような思いを持っているでしょうか。研究所での仕事は、日々わくわくすることの連続です。これを、単なる仕事としてこなすのか、機会ととらえて積極的にチャレンジするのかで、相手に与える影響も、自身の成長も、研究所組織としての発展も変わってきます。

◆研究所の未来と求める人材

社会的な課題は山積していますが、研究所の推進するアプローチ、つまり労働調査運動という形であれば、解決が可能になると感じています。誰かにやってもらうのではない、自分たちで解決していく、という意識は、この先ますます重要になるのではないでしょうか。私たち研究所が社会のために取り組めることは沢山あり、使命感のような気持ちをもって日々仕事をしています。

与えられる仕事以上のことに挑戦できるかどうかが、研究所の未来を決めると思っています。その意味では、まだまだ人手が足りませんし、一緒に取り組んでいける仲間が必要です。研究所の取り組みに興味をもっていることはもちろん、研究所を「自分が担う」という志のある人にメンバーになってほしいです。自らやりたいことを提案できる人、自ら働きかけて機会を作り出していける人が、これからの研究所にとって必要だと考えています。厳しいようですが、魅力的な研究所だと思ってもらえたとしても、「ここで何をやらせてもらえるんだろう?」という受け身の姿勢が強いと、きっと続きません。

研究所は、チャレンジに対してとても寛容な風土です。研究員はあまり上下関係がなくフラットで協力関係があり、研究所の理念や方向性がきちんと共有できていれば、上司や間接部門もその姿勢を応援し、任せてくれます。さらに、小さい組織ですので、「誰かがやってくれる」という考えはほとんど通用しません。研究所のメンバーになってくれる方々には、自分がやるべき範囲を自身で制限してしまわず、一歩踏み込んで積極的に関与し、周りも巻き込んで動かしていく、という姿勢で臨んでほしいです。

◆補足1:皆さんの労働組合のイメージは?

私たちが普段接するクライアントは、労働組合の役員が多く、そのほか企業の経営者や人事部の方々と一緒に仕事をすることもあります。特に学生の間は、労働組合との接点は少ないので、誤解している人も多いと思いますが、研究所ウェブサイトや上記の内容から、労働組合のイメージが少し変わったのではないでしょうか。労働組合は、働く人の集団として最大のものであり、ここが動けば社会は大きく変わるはずです。自分ひとりの力は小さくても、一緒にやろうと仲間を募ること(=オルグ)で、その可能性は大きく変わります。私たちは調査研究を通じて、この働きかけを行っているのです。

◆補足2:仕事と家庭の両立は可能?

所員には女性が多く、子供をもって仕事を続けている人も多くいます。基本的な制度はもちろんありますが、ライフプランを上司と共有し、人員配置や仕事の状況を踏まえて自分で決めていくというのが原則となっています。男女問わず、家庭やその他の事情で仕事を調整することを非難する人はいません。様々な状況の所員が活躍する土壌はありますし、ないのであれば自分がその先頭に立つというくらいの意気込みが大事です。

私は仕事と家庭、どちらも大事にしたいと思っています。どちらかのために一方を諦めるというのはなんだか違うなと思うのです。仕事が楽しく忙しくなる中で、家族の協力は不可欠ですが、夫も応援してくれ、続けてこられました。私は2014年3月に第1子を出産し、2015年4月から復帰しました。大変なこともありますが、研究所には子どもを育てながら働いている先輩も多いので、相談しやすく心強いと感じています。